【ボク少女】に思う。日本語の基礎無くして、外国語の上達はありえない理由
こんばんは。韓国にて現地採用で働いている キュキュキュです。
せっかく外国に滞在しているので、語学を学ぶ上でのアドバイスについて書いてみたいと思う。
少し長くなりますが、結論として日本語の基礎無くして、外国語の上達はありえません、というお話です。
お金も無いので勉強がてらにマンガを読む
ご存知のとおり、私は韓国で現地採用という最下層に位置する身である。お金も無く、これといって楽しめる娯楽が無い。
なので韓国人の友人より、韓国語に翻訳された日本のマンガを韓国語の勉強がてらに読むのが少ない趣味となっている。
結構前から読んでいるのがこれ↓ なおリンクはマンガではなくアニメ公式サイト。
ヒロインであるジュリエットと露壬雄が繰り広げるラブコメディ。
韓国に住むこと6年目、おかげで日本の事情も疎く、失礼ながらこのマンガについては知らなかった。マンガ自体は大好きなんですが、あんまりラブコメとかに興味はなかったんです。
最初は「ふ〜ん」といった感じで韓国語版を読んでみると、
これがめっさ面白いw 見事にハマってしまった。
歳をとったせいか、純愛ラブコメというジャンルは新鮮であり一つの発見だった。
1年ほど前から韓国語版で読んでいたのだが、最近ついに日本の友人から「寄宿学校のジュリエット」のオリジナル版(つまり日本語版)を借りることができた。良い機会なので久しぶりに1話目から読み返してみた。
なんとボク少女だったゾ!
作中キャラの中に 狗神玲音という女学生が登場するのだが、なんと彼女の一人称が「ボク」であったのだ! いわゆる「ボク少女」である。
ボク少女(ボクしょうじょ)、またはボクっ子(ボクっこ)、ボクっ娘(ボクっこ)、僕女(ぼくおんな)は、男性用一人称である「ボク」などを使う少女のこと[1]。類義語に一人称の「俺」を使う女性を指す俺女(おれおんな)、オレっ娘(オレっこ)がある[ボク少女 - Wikipedia
ちなみに女性歌手の歌う歌詞でも、曲との相性や字余りにならないようにするため「ボク」が使用することはあるが、日常会話で女性が「ボク」と称することは滅多にない。
いままで韓国語版を読んでいたから分からなかったゾ。
というのも、韓国語版では常に 나 (ナ→ ワタシ、オレ、ボクなどの意味。男性女性も使える比較的くだけた一人称)と訳されていたからだ。
同時に語学学習について、やはり私の考えは間違っていないと改めて確信した。
理由は後述する。
私にとって日本語は「最も理解できる言語」
「なるほど!これは萌えだな!」と喜ぶつもりは毛頭無い。(すみません多少あります。) 単に萌えと思ったら、語学学習者としては初級者の考えである。
このブログのテーマはマンガ考察ではない。(本記事のカテゴリは語学です!)
前置きが長くなってすみません。
上でも書いたが、この「ボク」に該当する韓国語は나 ナであり、もちろんマンガの韓国語版では女性も男性も一人称は 나 ナ である。なので女性が使おうが特に個性を感じることはない。
そもそも韓国語には日本語のように「〜〜だぜ」「〜〜なのよ」のような男性女性が使う言葉は(比較的)存在しない。名前も中性的な名前も多い。例えば日本名で言う所のカオル・ヒカルといったところか。
(なので韓国語で小説を読んでいると登場人物が男性か女性か時々分からなくなることがある。)
写真はイメージ図であり、狗神玲音とは関係ありませんw
韓国語版では分からなかった。나 ナと称する狗神玲音は、単なる猟奇的キャラだった。
しかし「ボク」と言い出した瞬間に、彼女は圧倒的個性を持つキャラへと生まれ変わったのだ!
主に男性が使う一人称である「ボク」という言葉を、敢えて女性である狗神玲音に使わせ、彼女の個性を生み出せる言語、それが日本語である。
そして彼女の個性を見出せ感動することができたのは、私の母国語が日本語だからだ。
繰り返すことになるが、私の母国語は日本語である。
韓国語(外国語)でマンガを読むよりも日本語で読む方が、内容を最も理解でき、そして感動できる方法なのである。
そりゃあたり前である。この「あたり前」こそが本記事の核心なのである。
私の外国語のレベルが母国語(日本語)を超えることはありえない
誤解しないでいただきたい「狗神玲音サイコー!」と結論付けたいのではない。
(この記事はあくまで語学カテゴリである。)
外国語よりも日本語で読む方が内容を最も理解できそして感動できるということは、私の外国語のレベルが母国語である日本語のそれを超えることはありえないとも言える。
これから外国語学習をはじめる方に、もしくは初級者の方へ…上から目線で大変申し訳ないが一言お伝え致したい。
日本語の基礎無くして、外国語の上達はありえません。
英語の勉強といって、聞き取れないCNNニュースとか見てませんか?結論から言うと見てもあまり効果はないだろう。
なぜならば、難しい経済や金融、政治関連した単語や内容を母国語である日本語でも理解できていないから。
断言します。母国で理解できないものが、外国語で理解できるはずはない。
外国語を習う上で、日本語をおろそかにしていませんか?
外国語の成績が今ひとつ伸び悩んでいる方は、勉強方法を一度考えて直してみる必要があります。